その先の未来へ

一般社団法人日本ホスピタルクリエーション協会

vol. 9 思わぬマタニティハラスメント

つわりがひどくて朝起きられない。。

朝仕事を休みたいと会社に電話。

”連絡が遅い!!”
電話越しの上司の強い口調

そんな風に言われて・・ 「辛くって・・」
妊婦さんからの相談。

昨日の夜は、明日仕事に行けると思った。。
その時にならないと体調はわからないし。。
調子がいい時もあるし。。体も辛いのにどうしたらいいのか。。
仕事も頑張りたい!でも。。
やっぱり仕事、続けられないのかと思ってしまって。。

 

妊娠初期のつわり
朝起きた時に気持ちが悪く
体調がすぐれないこと多いです

 

<妊婦さんの複雑な気持ち>

・妊娠がわかり体が変化することへの戸惑い
・体調がすぐれない思うように仕事が進められない焦り
・お腹の赤ちゃんは元気かな・・心配

様々な気持ちで心が揺れる妊婦さん

 

管理職の方
妊娠による体の変化を少しだけ知っていたら
もしかすると、伝え方を選ぶゆとりはあったかもしれません。
ハラスメントになるかもしれないことを
気づいていないことは組織にとってもリスクになります

 

<管理職の方の隠れた気持ち>

人が足りない・・シフトが組めない・・
本当に困った・・
急なシフトの変更を依頼しなければ・・
休み中の職員に連絡するのも申し訳ない・・

女性の多い職場だと
急なシフト変更の依頼は
子育て中ではない職員に
依頼することが多くなりがち・・
いつも、同じ人達に負担がかかりやすくもなる
申し訳ないな・・

 

そんな管理職としての負担や悩み
もしかするとあるかもしれません。

 

東京都 東京産業労働局マタニティハラスメント相談件数382件 (平成28年度)

<相談内容(重複あり)上位>

・不利益な取り扱いによるマタニティハラスメント相談件数  169件
・言動によるマタニティハラスメント相談           29件
・マタニティハラスメントに関する人事管理上の相談      26件

 

<産業別マタニティハラスメント労働相談件数 上位>

・情報通信業 141件  全体の36.9
・医療福祉   72件  全体の10.8%

 

東京都産業労働局マタニティハラスメントに関する労働相談資料より出典
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/toukei/koyou/28_3_6.pdf

 

 

 

妊婦さんが仕事を続け活躍する時代にこれからもっとなていく

 

妊娠・出産のことってよくわからない・・
何と声をかけたらいいのかよくわからない
声をかけないでいると・・気にかけてもらえない
声をかけすぎたり言動によっては・・過干渉

 

マタニティハラスメントって言われても困るし。。
自分にはそんなつもりはないから
よくわからないんですよね。
難しい・・。そんな声も聞きます。

 

 

ちょうど良い心配り

妊娠・出産による体や気持ちの変化
について専門家による情報が少しだけあれば
思わぬハラスメントも起こりにくいかもしれません

妊婦さんも同僚の皆さんも管理職の方にとっても
働きやすい職場環境が作られるといいですね

そして、お腹の赤ちゃんにとっても安心できる環境へ。

 

妊娠・出産・女性に寄り添う専門家として
あたたかい職場作りにこれからも関わって
いきたいと思います。

 

一般社団法人日本ホスピタルクリエーション協会
代表理事 佐々木 純子

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